ヒアルロン酸注入による豊胸はおすすめ?治療効果と注意点

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豊胸といえばシリコンによる豊胸手術を思い浮かべる方も多いと思いますが、手術は大がかりだし体に異物を入れるのは抵抗があるという方も多いのではないでしょうか?

そこで、ヒアルロン酸を注入する方法なら仕事や学校を休まなくていい、体への負担も手術より少ない、費用も安いから抵抗なく受けられる。そう思いませんでしたか?

ここではヒアルロン酸による豊胸術のメリット・デメリット、治療方法や費用のことを説明していきます。

これを読むと、ヒアルロン酸による豊胸についての正しい知識が身に付き、治療を受けるかどうかを決めることができるようになります。ぜひ参考にして下さい。

1 ヒアルロン酸による豊胸のメリット

ここでは、ヒアルロン酸注入による豊胸で得られるメリットを紹介していきます。

1-1 手術に比べると気軽に受けられる

豊胸の手術には、脂肪注入、シリコンバック、そしてヒアルロン酸注入の3種類があります。

脂肪注入やシリコンバックによる豊胸は本格的な手術ですが、ヒアルロン酸注入は手術というより処置といえます。ヒアルロン酸注入による豊胸は麻酔も局所麻酔のみで行えるので、シリコンや脂肪注入に比べると気軽に受けられるメリットがあります。

1-2 ダウンタイムがほとんどない

ヒアルロン酸注入による豊胸はダウンタイムがほとんどありません。治療後は腫れや鈍痛が出ますが、1週間程度でおさまるレベルです。内出血が出ることもありますが、2週間もあればひいていきます。

ダウンタイムがほとんどない治療なので、休みが取れない人でも受けられる点がヒアルロン酸注入による豊胸のメリットです。

1-3 治療費が手術より安い

ヒアルロン酸注入による豊胸術は、100ccの注入で10万円くらいから受けられるクリニックもあります。脂肪注入やシリコンバックによる豊胸手術はクリニックによって差はありますが、30万円台~160万円とヒアルロン酸注入に比べると高額です。

ヒアルロン酸注入による豊胸は手術より安く受けられる点がメリットといえます。治療費はクリニックや使用するヒアルロン酸の種類、量によって差があります。詳しくは「4ヒアルロン酸による豊胸の費用」のところで詳しく説明します。

2 ヒアルロン酸による豊胸のデメリット

ここではヒアルロン酸注入による豊胸のデメリットについて説明します。

2-1 効果が永久的ではない

ヒアルロン酸注入の効果は永久に続くわけではありません。注入されたヒアルロン酸は体内で分解されてなくなっていくので、大きくなったバストはだんだんと小さくなっていきます。

ヒアルロン酸の種類にもよりますが、効果は1~2年実感できてだんだんと小さくなっていき、最後には元のバストサイズに戻ります。したがって、効果をずっと得るには定期的に治療を受け続ける必要があります。

2-2 しこりができる可能性がある

ヒアルロン酸注入によってバストにしこりができることがあります。その理由は、注入されたヒアルロンの周りに異物反応がおきた場合、ヒアルロン酸のまわりに被膜(カプセル)が作られるからです。

被膜ができてしまう原因としては、質の悪いヒアルロン酸を使用した、ヒアルロン酸を大量に一部分にまとめて注入した、などが考えられます。

被膜が厚くできてしまうと、ヒアルロン酸は体内で分解されることなく被膜に包まれたまま残ってしまいます。皮膚から厚い被膜を触れるとしこりと感じる可能性があります。

ヒアルロン酸のまわりにできた被膜があってもすぐに治療が必要になるわけではりません。しかし、触った時にしこりとして感じると違和感があるので、なんとかしたいと思うかもしれません。

被膜を取り除くことはできませんが、被膜に包まれたヒアルロン酸を溶かす注射をすることで治せることもあります。しかし、しこりの数が多かったり、しこりが深い部分にある場合は治療ができない場合もあります。

しこりができてしまった場合、乳がん検診の際に毎回指摘をうける可能性があります。手術にくらべると気軽に受けられるヒアルロン酸注入ですが、しこりができる可能性を事前に知っておくべきです。

2-3 触り心地が不自然な場合がある

ヒアルロン酸注入による豊胸で大きくなったバストは、触り心地が不自然な場合があります。その理由は、ヒアルロン酸はゼリー状の薬剤なので、本来のバストとは触り心地がちがうからです。

バストサイズが小さい人ほど、イラストのように皮膚から注入されたヒアルロン酸までの距離が近いので、ダイレクトにヒアルロン酸の触感が伝わりやすく、不自然さが出やすいといえます。

HY触り心地

2-4 バイ菌が入って化膿することがある

皮膚からバイ菌が入ってしまい、バストが化膿する可能性があります。しかし、その可能性は非常にまれなので、それほど心配する必要はありません。

ほとんどのケースは抗生物質の飲み薬で治りますが、化膿の程度がひどい場合はバストの皮膚を切開して膿を取り出さないといけないこともあります。

治療を受けたあとにバストに熱をもっている感じ、バストが赤く腫れてとても痛いという時はすぐに担当医の診察を受ける必要があります。

3 ヒアルロン酸による豊胸の治療方法

ここでは、ヒアルロン酸による豊胸の治療がどのように行われるかを説明していきます。

3-1 麻酔は局所麻酔でおこなう

ヒアルロン酸を注入する部分に局所麻酔を注射します。局所麻酔の注射の時は痛みがありますが、細い針を使うので我慢できないほど痛いわけではありません。ほとんどの方は局所麻酔だけで治療を受けることができます。

痛みに敏感な方の場合は、点滴で眠る作用のある静脈麻酔薬を使ってもらうと痛みをまったく感じることなく、眠っている間に治療を受けることができます。

麻酔方法はクリニックによって違います。カウンセリングの時に医師とよく話し合い、自分の希望を伝えて麻酔方法を決めるようにして下さい。

3-2 わきまたは胸の下を数ミリ切開する

局所麻酔の注射が終わるとヒアルロン酸を注入するために皮膚を数ミリ切開します。切開場所はクリニックによって違いますが、イラストのようにアンダーバスト近く、またはわきの下近くなどのしわなどの目立ちにくいところを切開することが多いです。

カウンセリングの際に、どこを切開して注入するのか確認することをおすすめします。

HY切開場所

3-3 治療時間は20分~40分

ヒアルロン酸の注入は、左右両側で20~40分で終了します。最後に数ミリ切開した部分を縫い合わせて治療は終了です。傷口は数ミリなので、クリニックによっては縫合をしないでテープを貼るだけのところもあります。

縫合を行った場合は抜糸のための通院が治療後1週間後に必要です。クリニックによって方針が違うので、カウンセリングの際に確認しておきましょう。

4 ヒアルロン酸による豊胸の費用

費用はクリニックによって差があります。大手クリニック5院、個人クリニック15院のヒアルロン酸注入による豊胸の費用をしらべたところ、100ccの注入で最安値は81,000円、最高値は1,500,000円、中央値は345,533円という結果でした。(2015年8月時点)

料金幅が大きいのは、クリニックによって使用しているヒアルロン酸の種類と注入量が費用に差が出る要因となっています。

ヒアルロン酸は多くのメーカーからいろいろな種類のものが販売されています。高品質のヒアルロン酸を使うと治療コストが高くなるため、治療費も高くなります。注入量が多くなればそれに比例して費用も高額になります。

逆に、極端に安価な料金のクリニックは、品質の悪いヒアルロン酸を使用しているか、効果を実感できないほど注入量が少ない可能性があります。同じ治療名でも受けられる治療の質には差がありますので注意してください。

5 ヒアルロン酸による豊胸はおすすめ?

ここでは、ヒアルロン酸注入による豊胸が患者さんにおすすめできる治療かどうかを一美容外科医として意見を述べたいと思います。僕個人としては、ヒアルロン酸注入による豊胸はお勧めできません。その理由は以下の通りです。

ヒアルロン酸注入のメリットは、手術に比べて気軽に受けられる、休みを取らなくても治療が受けられる、手術より治療費が安いなどがありますが、効果が永久ではありません。しこりができる可能性があるというリスクもあります。

ヒアルロン酸注入を受けてバストが大きくなっても、いずれは小さくなって治療を受けなおさないといけない時がやってきます。大きくなったバストを手に入れても元に戻った時、そのままでいいという人はほとんどいないと思います。きっとまた受けたいと考えると思うんですね。

そうなると、1回ごとの治療費が手術より安くても、何度も受けていくとトータルでは手術より治療費が高くつくことになります。メンテナンス費用がずっとかかるというのは結局は金額的な負担が大きいといえます。

メンテナンス費の負担が大きくなって治療が続けられなくなった時、それまで解決していた悩みは復活することになります。何百万円も費やしてでも治療を受け続けていけるという人はごく一部ではないでしょうか。ヒアルロン酸注入による豊胸は長い目で見ると気軽に受けられる治療とは言えない。僕はそう思います。

また、気軽に受けられてダウンタイムも軽いというのが売りの治療ですが、しこりができてしまった場合はそれは大きな問題ではないでしょうか?乳腺検診で毎回異常を指摘されるのは大きなストレスになるはずです。異常を指摘されるたびに治療をうけたことを告白しなければいけないわけです。

ヒアルロン酸注入による豊胸は、受ける側の患者さんには抵抗の少ない治療メニューであり、クリニック側にとっては治療時間が短く済んで高度な技術を必要としないために手間のかからない業務です。双方にメリットが大きいように見える治療なので人気がありますが、実際のメリットはクリニック側にある治療と僕は思います。

ヒアルロン酸注入による豊胸は手術の代わりになる治療ではなく、一時的な期間でいいからバストを大きくしたいという方のための治療であると思います。したがって慎重に考えて受けるかどうかの判断をしていただきたいです。

 まとめ

ヒアルロン酸注入による豊胸は気軽に受けることができますが、デメリットやリスクがないわけではありません。処置に高度な技術を必要としないため、経験の浅い医師でもできてしまうことから結果がうまくいかない可能性もあります。

また、ヒアルロン酸注入よりも手術のほうがむいている患者さんであっても、利益を優先するクリニックの場合はせっかく来てくれた患者さんだからと安易に治療をすすめる医師もいます。

気軽に受けられる治療であるために費用の安さにつられて低品質のヒアルロン酸を使えばリスクは高まりますし、効果が永久的ではないのに高品質のヒアルロン酸を使うのはコストパフォーマンスが悪いという考え方もできます。

なにがなんでもヒアルロン酸注入という考えをするのでなく、シリコンバッグや脂肪注入による豊胸という選択肢も頭に入れておき、カウンセリングをうけてよく考えてから治療を受けるかどうかを判断することをおすすめします。

カテゴリー 豊胸手術

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